金融詐欺注意報

「パソコンが危ない」警告に注意!サポート詐欺の手口と被害を防ぐ対策

Tags: サポート詐欺, 警告画面, パソコン詐欺, デジタル詐欺, 高齢者対策

「インターネットを使っていたら、突然画面が赤くなって『ウイルスに感染しました!今すぐ電話してください』と表示された」――このような経験はありませんか? これは、今、特に高齢の方々を狙って巧妙化している「サポート詐欺」の手口かもしれません。

この記事では、このサポート詐欺がどのような手口で私たちを騙そうとするのか、そして、大切な資産や情報を守るために、どうすれば被害に遭わずに済むのかを、具体的な対策とともにお伝えいたします。

サポート詐欺の巧妙な手口とは?

サポート詐欺は、パソコンやスマートフォンに偽の警告画面を表示させ、利用者の不安を煽り、電話をかけさせて金銭を騙し取る詐欺です。その手口は非常に巧妙で、思わず信じてしまうような仕掛けが施されています。

1. 突然の警告画面と大きな警告音

インターネットで記事を読んだり、動画を見たりしている最中に、突然画面が真っ赤になったり、真っ黒になったりして、大きな警告音とともに「ウイルスに感染しました」「個人情報が盗まれています」「ハードディスクが破損しています」といったメッセージが表示されます。この画面は、閉じようとしてもなかなか閉じられないことが多いです。

2. 不安を煽り、電話を促すメッセージ

表示されるメッセージには、さらに「この問題を解決するには、すぐに下記の電話番号に連絡してください」といった具体的な指示が含まれています。あたかもマイクロソフトや有名セキュリティソフト会社など、信頼できる企業からの連絡であるかのように装うのが特徴です。

3. 偽のサポートセンターによる誘導

慌てて表示された電話番号にかけると、詐欺師が本物のサポートセンターのオペレーターであるかのように応対します。彼らは、親切な言葉遣いで「パソコンの状態を確認させてください」などと言い、遠隔操作ソフトのインストールを指示したり、偽の修理費用や不必要なセキュリティソフトの購入を高額で要求したりします。

【事例:もしもこんなことが起こったら?】 例えば、山田さん(仮名)がインターネットニュースを見ていると、突然パソコンの画面が真っ暗になり、「ウイルスが検出されました!システムが破壊されます!今すぐ〇〇(電話番号)にお電話ください」という派手な警告が表示されました。大きな警告音も鳴り響き、山田さんは非常に不安になり、表示された電話番号に電話をしてしまいました。電話に出た相手は「マイクロソフトのサポートです」と名乗り、山田さんのパソコンを遠隔操作し、最終的に高額なセキュリティソフトの購入を迫ってきたのです。山田さんは冷静さを失い、指示されるままにお金を支払ってしまいました。

このような手口で、大切な情報や金銭が奪われる被害が相次いでいます。

被害を防ぐための具体的な対策

サポート詐欺の被害に遭わないためには、冷静な判断と正しい知識が不可欠です。以下に、私たち自身でできる具体的な対策を挙げます。

1. 表示された電話番号には絶対にかけない

これが最も重要な対策です。画面に表示される警告は偽物であり、そこに書かれている電話番号は詐欺師につながるものです。どんなに不安を煽られても、決して電話をかけないでください。

2. パソコンやスマートフォンの電源を切る

警告画面が消えない場合や、操作ができなくなってしまった場合は、慌てずにパソコンやスマートフォンの電源ボタンを長押しして、強制的に電源を切りましょう。多くの場合は、電源を入れ直せば通常の画面に戻り、警告画面は表示されなくなります。

3. 不安を感じたらすぐに家族や信頼できる人に相談する

ご自身だけで判断しようとせず、すぐに家族や信頼できる友人、知人に相談してください。冷静な第三者の目で状況を見てもらうことで、詐欺だと見抜けることがあります。家族には日頃から「もし不審な警告が出たら相談する」という約束をしておくのも良いでしょう。

4. 信頼できるセキュリティソフトを導入し、常に最新の状態に保つ

日頃から信頼できる会社のセキュリティソフトを導入し、常に最新の状態に更新しておくことが重要です。これにより、不正なプログラムやウェブサイトへのアクセスを未然に防ぐ効果が期待できます。

5. 公的な相談窓口を活用する

もし、すでに電話をかけてしまったり、不安な気持ちが拭えなかったりする場合には、ご自身で抱え込まず、公的な相談窓口を利用しましょう。

日頃からの心構えと相談先

詐欺の手口は日々巧妙化していますが、冷静に対応すれば防ぐことができます。「おかしいな」と感じたら、まずは立ち止まり、慌てて行動しないことが大切です。特に、以下のような場合には注意が必要です。

大切なのは、これらの兆候を見逃さず、少しでも不安を感じたら、すぐに家族や信頼できる人に相談することです。そして、困った時には、公的な相談窓口を積極的に活用してください。

この情報が、皆様の安心なデジタルライフの一助となれば幸いです。